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涯忘れることの出来ない大きなプレゼントを手にした。又、橋本総理大臣が身づからこのような大会のなかで、少年剣士と稽古したことは剣道界はもとより、社会的にも大きな影響を与えたものと確信する。
続いて審判長注意では、剣道範士九段石原忠美先生が試合・審判規則を述べ、日頃の稽古の成果を十分発揮し、悔いのない試合をするよう激励した。選手宣誓では、昨年小学生の部優勝した栃木県練兵館の天野喬司君の力強い宣誓で開会式を終了した。
公開演武では警視流木太刀の形を打太刀石ヶ森重人、仕太刀田村徹両剣道教士七段によって披露したが、迫力ある演武で、少年剣士達の気を引き締め又、見るものの心を打つ素晴らしい演武であった。
試合錬成は、第一日目小学団体の部を行い、497チームの少年剣士が16会場に分かれて熱戦を繰り広げた。各チームよく鍛えられ、気力・スピード・技量の差無く、見ごたえのある試合が多く、大将戦、代表者戦にもつれ込むことも少なくなかった。
結果は、一昨年決勝戦で涙をのんだ相手いばらき少年剣友会を破ってきた千葉県柏武道館と過去5回の優勝を誇る福岡県如水館の決勝戦となり、共に一歩も譲らない好試合を展開した。過去2度準優勝をしながら頂点には立てなかった柏武道館の中堅安川拓也君の貴重な1勝で、念願の初優勝を果たし小学生日本一を手にした。
第2日目は、小学生・中学生個人の部と中学生団体の部が開催された。個人戦は、全国より小学生65名、中学生67名を選抜したもので日本一を決定するにふさわしい選手ばかりであった。小学個人決勝戦は、一進一退の熱戦を繰り広げ延長戦の末、愛知県秀正館山本翔平君が優勝した。又、中学個人決勝戦は、一昨年小学生個人の部で日本一に輝いた雨谷武蔵君が、2年生ながら延長戦の末小学・中学制覇を果たした。
引き続いて行われた中学団体の部は、401チームによって気迫の籠もった高度な技術術の試合が見られ、勝ち進むにしたがって見守る応援者の熱気が伝わってくるようであった。決勝戦は、昨年準優勝の東京都東松館道場と初の決勝戦進出の茨城県一心院道場一心剣で行われた。気の抜けない好試合が展開されるが2対1で一心院道場一心剣が、茨城県

 

 

 

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